なりきりキャラクター作詞法

  • Endo
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歌手を想定して作詞していく場合、その歌手になりきって歌詞を考えていきなさい、というアドバイスを耳にすることがよくあると思います。
 
「なりきる」とは……たとえばAという歌手の歌詞を書いているとしたら……漠然とAという歌手を思い浮かべているわけでは決してありません。
 
曲先でしたら、曲を聴きながら、ここはバシッとキメのポーズをとるところ、ここで色っぽい殺し文句をぶつけてやろうとか、ここはお客さんを見てニコッと笑ったら魅力が増すだろうな、といったように、作詞家はかなりの具体性を持ってAという人物になりきっていくものなのです。
 
 
さて、おもしろいのはシンガーソングライターの中にも、かなり多くの人が自分が歌うための作品作りにもこの手法を用いているということです。
 
つまり、たとえばBというシンガーソングライターが自分の歌を作るために、自分が世間から求められているキャラクターBになりきる努力をして歌を考えているということです。
 
ワイルドが売りのヴォーカリストが24時間ワイルドに生活しているわけではありませんし、乙女チックな歌手も24時間それでいるわけありませんものね。
 
当たり前と言ってしまえば当たり前のことなのかもしれません。