訳詞の世界
外国曲を日本のアーティスが日本語でカバーする。
この時に付けられた歌詞のことを訳詞といいます。
訳詞とは対訳のことではありません。
その曲にあわせ、曲先で作詞をするようにして作られた(基本日本語)詞のことです。
ですから歌詞の内容も、オリジナルの詞とまったく同じというわけにはいきません。
時には、その外国曲のメロディーが素晴らしいのでカバーしたという理由にもとづき、原曲の詞の内容は完全に無視した歌詞が付けられる場合もあります。
その場合もクレジットには訳詞と書かれています。
さて、そのようにして作られた詞で歌われた作品。
それが日本で売れたとしましょう。
その印税は……というと……。
もともとの歌詞とはまったく異なる内容の日本語詞が付けられていたとしても、その印税はもともとの歌詞を書かれた方のところにも入ることになります。
もともとの歌詞があったからこそ、その曲が生まれ、歌が生まれたのですから、たとえもとの歌詞が一言も使われていなかったとしても、そのオリジナルを書いた作詞家に印税が支払われるのは当然のこと、という考え方ですね。