一音に一文字だけじゃない曲先作詞

  • Endo
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曲先(きょくせん=メロ先)で作詞をする場合、メロディー一音に対して歌詞の言葉一文字が基本とされていました。
 
しかし、それだけにこだわって歌詞を書いてしまうと、実際に歌になった時に、みょうに間延びした感じのものになってしまったり、曲の持つビート感が失われてしまったり……なんてこともよくあります。
 
 
そこで近年多くなってきているのが二重母音や促音を使うというテクニック。
 
二重母音とは、同一音節中にある連続したふたつの母音のことをいいますが……愛(あい)・恋(こい)・貝(かい)など……ローマ字で書くと「ai」「koi」「kai」というように母音がふたつ繋がっていることが確認できる……そのような言葉のことです。
 
この二重母音……たとえば「あい」は文字にすると2つですが、「あ」「い」と一音ずつで発音することはもちろんですが、「あい」という二文字を一音として発音することも(場合によっては)可能であるという特徴を持っているのですね。
 
また、促音とは、「きっと」「やっと」といったように、文字にすると小さい「っ」が中に入った言葉のことを言いますが……この二重母音や促音が曲のノリを良くするためにはとても有効というわけなのです。
参考曲として「みんな絶対キミが好き」という曲を聴いてみてください。
 

 
アタマのメロディー、タタタと八分音符がみっつ続いた後、タン・タン・タン・タンと四分音符が続いていきます。
 
その時、音符ひとつにたいして言葉は「ぜっ・たい」というように促音と二重母音の連続でつけられていることが確認できると思います。
 
 
基本をマスターした後は、ノリを良くするための、このような細かなテクニックもひとつひとつ覚えていきたいですね。