Jポップ時代になって無くなった意外なもの

  • Endo
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「J」という言葉の響きが何か新しいものの到来を告げている、そんな感覚に世の中全体が陥っていた……1980年代の後半から1990年代前半はまさにそんな時代でした。
 
1987年、国鉄がJRになり、旧専売公社はJTに、農協はJAというように名称が変わっていき、1993年はなばなしくJリーグが開幕し……今まで日本の音楽の主流であった歌謡曲的な要素が少なく、むしろ音楽的には洋楽に近い、そんな日本の音楽を、新しい音楽のジャンルとしてJポップと呼ぶようになってきました。
 
 
Jポップの登場は音楽機材のデジタル化の時代の幕開けでもありました。
 
生のドラム、ベース、ギター、管楽器類に弦楽器類……それらの代わりにデジタル信号化された音で音楽そのものを作っていく……。
 
 
さて、この時代になって無くなってきたものは……というと……実はCDの中から歌の下手なヴォーカリストがいなくなってしまったのです。
 
つまりスタジオで歌を録音する時に、各楽器の音……音色から音の微妙な高低など……をデジタルで作っていったように、ヴォーカリストの声もデジタル化されていったからというわけなのです。
 
さて、ここで文章を終わってしまうと多くの人に誤解を与えてしまうそうなので……基本的にはヴォーカリストのたゆまぬ努力とトレーニング方法の画期的な向上あってのもの、ということも最後に付け加えておきたいと思います。