早口の曲で歌詞が回らないときの練習|口と息を整える手順

早口の曲で歌詞が回らないときは、いきなり速く歌わず、言葉の区切りと口の動きを先に整えると、短い期間で口が追いつきます。

早口の曲で歌詞が回らないときは、「区切って覚える」「ゆっくり言えてから速くする」「息継ぎの場所を先に決める」の三つで解決に向かいます。歌詞が回らない原因は、口の筋力以外にも原因があります。言葉の区切りが曖昧なまま歌っていたり、息継ぎの場所が決まっていなかったりする場合も多く、順番に整えれば口は追いつきます。この記事では、原因の見つけ方と、ゆっくりから速くしていく練習手順、一週間の練習メニューを紹介します。

歌詞が回らない三つの原因

まず、どこでつまずいているかを分けて考えます。同じ「回らない」でも、原因によって練習の中身が変わります。

原因 起きること 見分けるポイント
口の動きが追いつかない 子音がつぶれる、言葉が混ざる ゆっくり言うと言えるが、速度を上げると崩れる
息が続かない・息継ぎが合わない フレーズの途中で息が足りなくなる 決まった場所で毎回苦しくなる
歌詞が頭に入っていない 次の言葉が出てこず、止まる 歌詞を見ずに言うと、つまずく場所が毎回違う

たとえば、歌詞を見ながらなら歌えるのに、見ないと止まってしまう場面では、三つ目の原因が大きく関わっています。この場合は、口の練習よりも先に、歌詞を頭に入れる練習へ時間を使うと、一気に歌いやすくなります。逆に、歌詞は頭に入っているのに、同じ場所で舌がもつれる場合は、一つ目の原因です。自分に当てはまるものを見つけてから、練習に進みましょう。

歌詞を区切って覚える

早口の歌詞は、一文字ずつ覚えようとすると混乱します。意味やリズムのまとまりで区切ると、覚える量が減り、口も動かしやすくなります。

  1. 歌詞を印刷し、意味のまとまりごとに斜線を入れます。
  2. 斜線の位置で、息継ぎができるかどうかを確認します。難しい場合は、息継ぎの場所に丸印をつけます。
  3. 一つのまとまりずつ、歌詞を見ないで言えるように覚えます。
  4. 二つのまとまりをつなげて、言えるかを確認します。
  5. 最後に、フレーズ全体をつなげます。

覚えるときは、声に出さずに目だけで追うのではなく、小さな声でも口に出して覚えるのがコツです。口の動きと言葉が結びつき、本番でも自然に出てきます。

ゆっくりから速くしていく練習手順

早口の練習で大切なのは、最初から曲の速さで歌わないことです。次の順番で、速度を少しずつ上げていきます。

  • 話し言葉の速さで読む:メロディをつけず、歌詞を普通の話し言葉の速さで読みます。言葉の区切りが体に入っているかを確認します。
  • リズムをつけて、ゆっくり言う:曲のリズムに合わせて、半分の速さで言います。すべての子音がはっきり出ているかを聞きます。
  • メロディをつけて、半分の速さで歌う:音程をつけて、ゆっくり歌います。ここで、息継ぎの場所を試します。
  • 少しずつ速度を上げる:メトロノームやアプリのテンポ機能を使い、少しずつ速くします。崩れたら一つ前の速さに戻ります。
  • 曲の速さで歌う:曲に合わせて歌い、録音して確認します。

速度を上げる目安は、同じ速さで三回連続して崩れずに言えたら、次の速さへ進む、という決め方です。急がず、確実に進めるほうが、結果的に早く追いつきます。

口と舌をほぐすウォームアップ

練習の前に、口まわりを温めておくと、滑らかに動きやすくなります。次の三つを、一分ずつ行います。

唇をほぐす

唇を軽く閉じ、息を吹いて「ブルル」と震わせます。唇の力が抜け、パ行・バ行・マ行が出しやすくなります。

舌を動かす

口を軽く開けたまま、舌を前に出したり、引っ込めたりします。次に、舌先で上の歯の裏をなぞるように、ぐるりと回します。ラ行・タ行・ダ行の動きが軽くなります。

口を大きく開け閉めする

「あ・い・う・え・お」を、口を大きく動かしながら言います。口の開き方が小さいと、早口のときに言葉が混ざりやすくなるため、普段より大きく動かす感覚で行います。

つまずきやすい音と直し方

早口の歌詞で崩れやすい音には、共通する傾向があります。次の表で、自分がつまずく音を探してみてください。

つまずく音 起きやすい崩れ 直し方
ラ行・ダ行 舌が回らず、音がつぶれる 舌先を上の歯の裏に軽くつける位置を決め、ゆっくり繰り返す
サ行・シャ行 息が漏れて、言葉が不明瞭になる 息を細く保ち、歯の間を通す感覚で言う
パ行・バ行の連続 唇が間に合わず、混ざる 唇をほぐしてから、短く区切って言う
母音が続く言葉 音が一つに溶ける 母音ごとに、口の形をはっきり変える

つまずく音が分かったら、その音を含む言葉だけを取り出して、一語ずつ練習します。その音を含む短い言葉を、五回ずつ繰り返して言うだけでも、舌の動きが整いやすくなります。

息継ぎの場所を先に決める

早口の曲は、息継ぎの時間がほとんどありません。そのため、息継ぎの場所を、歌いながら探すのではなく、事前に決めておきます。

やること 理由
歌詞の中の短い間を見つけて印をつける 息を吸う時間が取れる場所が、はっきりする
息継ぎは短く、鼻と口から素早く吸う 時間をかけずに、必要な量を入れられる
吸った息を、フレーズの最後まで均等に使う 後半で息が足りなくなるのを防げる
息継ぎの場所を、毎回同じ場所にする 体が覚え、本番でも迷わない

息継ぎの場所は、歌詞を区切った斜線の位置が最も自然です。区切りの場所で吸うと、意味も切れにくくなります。

練習中は、声を張り上げず、小さな声で行うのも一つの方法です。大きな声を出そうとすると、喉に力が入り、口の動きが硬くなるからです。小さな声で正確に言えるようになってから、本番の声量に広げていきます。

一週間の練習メニュー

一日十分から十五分、一曲のうちの難しい一か所だけに絞って練習します。次の表を参考に、続けやすい形にしてください。

曜日 練習内容
月 歌詞を区切り、息継ぎの印をつける
火 区切りごとに、歌詞を見ないで言えるまで覚える
水 リズムをつけて、半分の速さで言う
木 メロディをつけて、半分の速さで歌う
金 少しずつ速度を上げて歌う
土 曲の速さで歌い、録音して聞き返す
日 休み、または好きな曲を歌う

録音は、つまずいた場所だけを聞き返し、次の週の練習のテーマにします。毎週一か所ずつ、確実にできる場所が増えていきます。

うまく言えなかった日は、練習を長引かせずに、いったん終わらせるのも大切です。疲れた状態で続けると、間違った形が体に残ることがあります。短く区切って、翌日に再開するほうが、口も頭もすっきり動きます。

歌い方の相談をしたいときは

早口の曲の歌い方は、息の使い方や口の動かし方に、人それぞれの癖があります。自分では気づきにくいため、歌を聞いてもらうと、短時間で改善点が見つかります。ATOボーカルスクールは、スマートフォンやパソコンからオンラインのZoomで受講できるボイトレのスクールです。たーなー先生と、そのもとで学んだ講師陣が、あなたの歌い方を一緒に確認します。月4回16,500円(税込)、1回25分のレッスンで、カラオケの一曲の仕上げにも対応しています。体験1回で、歌いたい曲を相談できます。

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よくある質問

早口の曲は、口の筋力をつければ歌えますか?

筋力だけでなく、歌詞の区切りと息継ぎの場所を決めることも大切です。三つを合わせて練習すると、効率が上がります。

メトロノームは必須ですか?

速度を少しずつ上げるときの目安として便利です。スマートフォンのテンポ機能でも使えます。

一日どのくらい練習すればいいですか?

十分から十五分を毎日続ける形がおすすめです。難しい一か所に絞ると、短時間でも効果が出やすくなります。

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