音取りの練習|ピアノやアプリで新しい曲の音を取る手順

音取りは、曲を短く区切り、音を聞いて、声で合わせ、確かめる順番で進めます。ピアノやアプリを使った手順を紹介します。

新しい曲の音取りは、曲を短く区切って、「聞く、声で合わせる、確かめる」の順に進めると、無理なく覚えられます。ポイントは、いきなり1曲を通して歌おうとせず、1フレーズずつ、ピアノやアプリの音と自分の声を重ねていくことです。この記事では、音取りの準備、フレーズごとの手順、道具の選び方、つまずきの直し方、1日5分の練習メニューを紹介します。合唱や発表会、新しいカラオケの曲の練習にも使えます。

音取りを始める前の準備

音取りがうまくいかないときは、準備不足が原因のことが多くあります。始める前に、次の4つをそろえておくと進めやすくなります。

準備するもの 理由
音源(原曲または練習用の音源) 全体の雰囲気とテンポを知るため
楽譜、または歌詞カード どこで区切るか、印をつけるため
ピアノ、キーボード、またはアプリ 単音で正しい高さを確かめるため
スマートフォンの録音機能 自分の声と正しい音を聞き比べるため

音源は、まず通して2回ほど聞くと、曲の流れがつかめます。楽譜が読めなくても、歌詞カードに「上がる」「下がる」「同じ」といった印を書き込むだけで、音取りの助けになります。

曲を短く区切る

音取りの最初の作業は、曲を区切ることです。区切る目安は、息継ぎや意味の切れ目です。1回の練習で覚える量は、1フレーズから2フレーズまでにとどめます。

  • 歌詞カードに、息継ぎの場所と意味の切れ目に印をつける
  • サビや繰り返しのある部分は、同じ旋律をまとめて覚える
  • 難しい場所(跳躍、半音の動き、速い言葉)には、星印をつける
  • 最初は、歌い出しのフレーズから始める

区切ることで、「どこまで覚えたか」が見えるようになり、練習の達成感も得やすくなります。

1フレーズの音取り手順:5ステップ

  1. 聞く:原曲や練習音源で、練習するフレーズを数回聞く。口は出さず、音の上がり下がりだけに集中する
  2. ピアノやアプリで弾く(鳴らす):メロディーを1音ずつ鳴らして、音の高さを確かめる。最初の音、最高音、最後の音に印をつける
  3. ハミングで重ねる:鳴らした音に合わせて、ハミングで追いかける。歌詞はつけず、音の流れだけをなぞる
  4. 母音で歌う:「あー」や歌詞の母音で、ゆっくり歌う。音が外れる場所に印をつける
  5. 歌詞をつけて確かめる:歌詞をつけて歌い、録音して、ピアノやアプリの音と聞き比べる

外れた場所は、その音だけを取り出して、ピアノやアプリの音と1音ずつ合わせます。直ったら、もう一度フレーズ全体に戻ります。音取りは、小さな部分を直して、全体に戻す作業のくり返しです。

ピアノ・アプリ・音源の使い分け

道具 得意なこと 使いどころ
ピアノ・キーボード 正確な音の高さ、和音の確認 1音ずつ確認、ハーモニーとの合わせ
音程のアプリ 声の高さを目で確認できる 1人で練習するとき、ずれを見つけるとき
原曲の音源 歌い方や雰囲気の把握 通して聞く、歌い方を真似るとき
練習用の音源 パートごとの旋律、テンポ調整 合唱など、自分のパートを覚えるとき

ピアノが使えない場合は、アプリで音を鳴らして代用できます。アプリ「毎日ボイトレ」には、歌声の波形表示や音程の練習があり、自分の声の高さを目で確かめたいときに便利です。

つまずきやすい場所と直し方

  • 跳躍(大きく上がる・下がる):2つの音を単音で鳴らして、「ここからここへ」の距離を耳で覚える。ハミングで往復してから歌詞をつける
  • 半音の動き:半音上、半音下のとなりの音を、鳴らして聞き比べる。ゆっくり歌って、なめらかなつながりを確かめる
  • 速い言葉:母音だけで先にテンポどおりに通し、口が慣れてから歌詞をつける
  • 同じ音が続く場所:音が下がりやすいので、息の流れを保って、1音ごとに新しく送る気持ちで歌う
  • 転調や、似た旋律の間違い:似ている旋律の違いに印をつけ、並べて聞き比べる

どの場所でも、最初はゆっくり、小さな声で行います。正しい音が体に入ってから、テンポと声量を戻すと、覚えた音が崩れにくくなります。

1日5分の音取り練習メニュー

時間 内容 ポイント
1分 練習するフレーズを、音源で聞く 口を出さず、音の動きだけを聞く
1分 ピアノやアプリで、音を1音ずつ確かめる 最初、最高、最後の音に印をつける
1分 ハミングで音に重ねる 歌詞はつけず、流れだけをなぞる
1分 母音から、歌詞をつけて歌う 外れた音をメモする
1分 録音して、正しい音と聞き比べる 直す場所を1つだけ決める

翌日は、前日のフレーズを最初に歌ってから、新しいフレーズに進みます。「復習してから、次へ」の形にすると、覚えた音が定着していきます。

覚えた音を、曲全体につなげる

フレーズごとの音取りが進んだら、つなげる作業に入ります。

  1. 覚えた2つのフレーズを、つなげて歌う
  2. つなぎ目の息継ぎの場所と、音の動きを確かめる
  3. サビや繰り返しは、一度覚えたら、他の部分でも使い回す
  4. 曲の最初から最後まで、ゆっくりのテンポで通して歌い、録音する
  5. 外れた場所に戻って、短く直す

全体が通せるようになったら、原曲のテンポで合わせます。最後に、音源に合わせて歌う練習をすると、実際の本番に近い感覚で確かめられます。

音取りの記録の残し方

音取りは、記録を残すと次の練習がぐっと楽になります。ノートや歌詞カードに、次の項目を書き込んでおきます。

記録する項目 書き方の例
覚えた日と範囲 日付と「1番のAメロ」のようにフレーズ名を書く
外れやすい音 歌詞の該当箇所に星印、低めか高めかを矢印で
うまくいった覚え方 「ハミングで往復してから」「母音で先に通してから」など
次にやること 「サビ前の跳躍をピアノで確認」のように、具体的に1つ

1週間続けたら、記録を見返して、自分がどの手順で覚えやすいかを確かめます。得意な手順がわかると、新しい曲でも同じ流れで進められます。

合唱や重ね録りで、パートの音を取るとき

合唱のパートや、ハモリの音を取るときは、まず自分のパートだけを単音で確かめ、そのあとに他のパートと重ねます。他の声に引っ張られやすい人は、自分のパートの旋律を、ピアノやアプリで先に覚えてから、全体の音源に合わせます。重ねるときは、他のパートを小さめの音で流し、自分の声がはっきり聞こえる状態で合わせると、ずれに気づきやすくなります。

音取りに慣れてくると、新しい曲を覚えるまでの時間が短くなり、練習の楽しさも増していきます。慣れないうちは、1曲を数日かけて少しずつ進めるくらいのペースが、耳にも声にも負担が少なく、結果として早く身につきます。

新しい曲の音取りを、レッスンで一緒に進めませんか

音取りは、耳の使い方や覚える順番に、人それぞれの癖があります。ATOボーカルスクールは、Zoomで受けるオンラインのボイトレです。たーなー先生と、そのもとで学んだ講師陣が、あなたが歌いたい曲を聞きながら、どこで音が外れやすいかを見つけ、覚え方のコツまで一緒に整えます。体験は1回25分で、お話だけで終えることもできます。月4回16,500円(税込)で始められます。

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よくある質問

楽譜が読めなくても音取りはできますか?

できます。音源を聞きながら、歌詞カードに音の上がり下がりの印をつけ、ピアノやアプリで1音ずつ確かめれば進められます。

1日にどれくらい覚えればよいですか?

1フレーズから2フレーズが目安です。翌日に前日の分を復習してから進むと、定着しやすくなります。

音源に合わせて歌うと、音が引っ張られてしまいます。

音源に頼りすぎず、ピアノやアプリの単音で確かめてから合わせる練習をします。単音で歌えるようになると、音源に合わせても安定します。

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