電話で「暗い」「不機嫌そう」「聞き取りにくい」と言われて、気になっている方は多いものです。この記事では、電話の声の印象を良くするための4つのコツと、電話の前にできる準備をまとめます。
結論:電話の印象は「第一声の高さ」「速さ」「語尾」「口角」の4つで決まります
電話では、相手にあなたの表情も身ぶりも見えません。伝わるのは声だけです。そのため、対面ではふつうに感じのいい人でも、電話だと暗く、聞き取りにくく受け取られてしまうことがあります。
私はボイストレーナーとして約30年、延べ5万人以上の声を見てきました。歌の指導だけでなく、警察官、病院、弁護士の団体、上場企業の社長・幹部など、仕事で声を使う方々への研修も行っています。電話の声の相談で直すポイントは、ほとんどが次の4つです。
- 第一声の高さ:いつもより「ほんの少し」高く
- 速さ:対面より「ひと呼吸」ゆっくり
- 語尾:最後の1音まで息を残す
- 口角:口の形が声の明るさを決める
どれも声質を変える必要はなく、今日から直せます。
コツ1:第一声は少し高く、響きを前に
電話に出た瞬間の「はい、○○でございます」で、相手の印象の多くが決まります。この第一声が低くこもると、それだけで暗い、疲れている印象になります。
- 電話に出る前に、軽く「ん〜」とハミングして、口の前に響きを集める
- 第一声は、ふだんの話し声より少しだけ高い音で出す(ドレミの「ソ」くらいの明るさをイメージ)
- 高くするのは第一声と名乗りだけ。ずっと高いままだと不自然になります
声を高く「作る」のではなく、響きを前に出した結果として明るく聞こえるのが理想です。こもった声の直し方は「声がこもる原因と直し方」でくわしく解説しています。
コツ2:対面より「ひと呼吸」ゆっくり話す
電話の声は、対面よりも聞き取りにくくなります。通話の音質や周りの雑音の影響を受けるからです。対面と同じ速さで話すと、相手には早口に聞こえます。
- 読点(、)で一度区切る。息が6割くらい残っているうちに区切ると、語尾まで安定します
- 名前、日付、数字、金額は特にゆっくり。「じゅう・いち・がつ・じゅう・よっ・か」のように一音ずつ置く
- 相手が書き取りそうな情報の前には、ほんの少し間をあける
速さを少し落とすだけで、聞き返される回数は減りやすくなります。
コツ3:語尾の「す」まで届ける
「ありがとうございま…」と語尾が消えると、自信がなさそうに聞こえます。電話では、語尾の弱さが対面以上に目立ちます。
- 「です」「ます」の最後の「す」まで、相手の耳元に届けるつもりで言い切る
- ただし語尾を強く伸ばさない。「ますぅ〜」と伸ばすと幼い印象になります
- 文の終わりで息が足りなくなる方は、一文を短くする
コツ4:口角を上げると、声が明るくなる
口の形は、声の響きを直接変えます。口角が下がったまま話すと、響きが暗くこもります。逆に、口角を軽く上げるだけで、声は明るく、聞き取りやすくなります。
- 電話の前に、鏡を見て「い」の口で口角を上げる
- 笑顔を作る必要はありません。口角を少し上げるくらいで十分です
- お詫びの電話では口角を上げすぎず、そのかわりに速さを落として丁寧さを出す
職場でできる「電話の前の30秒準備」
- 背すじを伸ばす(うつむくと喉が詰まり、声がこもります)
- 口を閉じて「ん〜」とハミング(5秒)
- 口角を軽く上げる
- 第一声を少し高めに出す
これだけで、最初の一言の印象が変わります。
こんなときは、声そのものを整える必要があります
4つのコツを試しても次のような場合は、話し方の工夫より先に、声の出し方に原因があることが多いです。
- 声が小さく、何度言っても聞き返される(「大きい声の出し方」も参考に)
- 言葉がはっきりしない、噛みやすい(「滑舌ボイトレ」も参考に)
- 電話が長いと喉が疲れる、声がかすれる
- 自分の声が嫌いで、電話に出るのが苦痛(「自分の声が嫌いな人へ」も参考に)
たーなーメソッド「100×100」では、声の特徴を100の項目で分析し、1万通りの組み合わせからその人に合うトレーニングを選びます。電話の声の悩みも、原因が「息」なのか「響き」なのか「言葉の出だし」なのかで、練習がまったく違います。
よくある質問
- Q. 声が低いのですが、電話で明るい印象にできますか?
-
A. できます。声が低いこと自体は悪くありません。響きを口の前に出し、第一声だけ少し高めにすると、落ち着いたまま明るい印象になります。
- Q. マスクをしたまま電話に出ると、聞き取りにくいと言われます。
-
A. マスクをすると口の動きが小さくなり、声がこもりやすくなります。いつもより口を縦に開ける意識と、ゆっくり話すこと(コツ2)を組み合わせてください。
- Q. コールセンターや受付の仕事で一日中話すと、喉がかれます。
-
A. 喉に力を入れて声を出しているサインです。痛みやかすれが長く続く場合は、無理をせず耳鼻咽喉科にご相談ください。そのうえで、喉に負担をかけない声の出し方を身につけることをおすすめします。
- Q. 職場の何人かでまとめて習うことはできますか?
-
A. はい。部署やチーム単位での研修も行っています(記事の最後をご覧ください)。
自分の電話の声を、プロに聞いてもらいませんか
電話の声は、自分では客観的に聞きにくいものです。ATOボーカルスクールの無料体験では、たーなー先生があなたの話し声を聞き、どこを直せば電話の印象が変わるかを見立てて、その場でできる改善までお伝えします。レッスンはすべてオンラインなので、ふだん電話やオンライン会議で使っている環境のまま練習できます。
- 月2回 11,000円/月4回 16,500円(すべてオンライン)
- 体験当日のご入会で、入会金5,500円が0円
受付・営業・コールセンターなど、チーム単位で受けたい方は、電話応対・オンライン商談の「声」の研修でご相談いただけます。
あわせて読みたい記事
あなたの声を、信じていい。

